ミステリー作家として有名な島田荘司が昔つくったLPの復刻版CDが手に入りました。「作家」としてどの位大御所なのかわかりませんが、どこの本屋に行っても必ずありますので大変なものです。
島田は若いころビートルズに傾倒し、ギターを弾いたり、歌をつくったりしていたのですが、そのころよく我が家に遊びに来て、一緒にギターを弾いたりしたものです。
車も大好きで一時は自動車評論家として週刊誌などに記事を書いていたようですが、ある晩彼の車をちょっと無免許で運転させてもらったら途中でエンコして冷や汗をかいたこともありました。
スタジオでの練習につきあったり、当時まだ有名になる前のシンガーソングライター「りりー」のバックを手伝ったりしましたが、音楽のセンスは抜群。
そのうちしばらく来ないな、と思っていたら、「ついにアルバムを出した」と言ってLPを貸してくれたのですが、どういうわけかそのテープを夜中に家の前に駐車した車の中で一緒に聞いたのを思い出します。
夜中の3時に一緒にギターをかき鳴らしていたら、死んだ親父に「清!今何時だと思っているんだ!」と怒鳴られたことがあったからかもしれませんが、「こういう時は”3時です”と言えばいいんですかね」と飄々としていたのは大物になる前兆だったかも。
復刻CDの表紙はLPと同じだったと思いますが、本人が画いたとすれば、さすが武蔵野美大卒。
by Kiyoshi Okubo